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梅の高血圧抑制作用に関する記者発表を行いました。
(2023年6月13日)
梅肉エキスを手に効果を紹介する大阪河﨑リハビリテーション大学の宇都宮洋才教授(読売新聞オンライン掲載)
梅で高血圧・合併症抑制
2023年6月13日、大阪河﨑リハビリテーション大学、米・テンプル大学、和歌山工業高等専門学校の共同研究グループが、マウスを使った動物実験で初めて梅の高血圧抑制作用が確認されたと発表。大阪河﨑リハビリテーション大学の宇都宮洋才教授(元和歌山県立医科大学准教授)やテンプル大学の江口暁教授らが記者会見しました。
グループは2002年にラットの細胞実験で、高血圧を引き起こす内分泌ホルモン「アンジオテンシンⅡ」の働きを梅肉エキスが抑制することを突き止めましたが、裏付けに苦労してきました。
20年越しの今回の実験では、「アンジオテンシンⅡ」を投与して高血圧になりやすくしたマウスを用意し、水で飼育した場合と、梅果汁をペースト状に加工した梅肉エキス0.1%を含む水を与えた場合の体の変化を比較。
水で飼育されたマウスには血圧の上昇や血管の炎症が確認されたのに対し、梅肉エキス入りの水で飼育されたマウスは血圧が正常値に保たれ、血管の炎症や心臓肥大も抑制。
梅肉エキスを摂取することで、高血圧で問題視される血管障害や心臓肥大などの合併症が抑制される可能性が示されました。
宇都宮教授「人にも効果がある可能性が高い。梅干しはもちろん、梅肉エキスをもっと知ってもらいたい」
江口教授「高血圧の薬はすでにあるが、合併症を防ぎきれておらず、梅の効果をうまく上乗せできれば」
研究成果は、この日発行の日本高血圧学会の学会誌「ハイパーテンション・リサーチ」にも論文掲載。発表内容は、読売新聞、毎日新聞など多数のメディアに取り上げられました。