会長挨拶
梅効用研究会は、平成17年より和歌山県立医科大学の、令和4年4月より大阪河﨑リハビリテーション大学の寄附講座に参加して、梅の効用研究を続けて参りました。そして、これまでの数々の研究成果をここにご紹介できることをたいへんうれしく思います。宇都宮先生はじめ研究に協力していただいた先生方のこれまでのご努力に心より感謝申し上げます。
宇都宮先生と私との出会いは、血液サラサラ効果で梅エキスが有名になった平成11年夏のことでした。梅の効用をもっと知りたいという思いを抱いていた私は、それを医学的に証明して地域に貢献するのだという先生の強い思いに共感して今日に至っております。これまで数々の梅の効用が見いだされてきましたが、研究が進めば進むほどに梅干しを健康食品として伝えてくれた先人の知恵に感謝の思いで一杯です。この梅のすばらしさを多くの皆様に知って頂き、毎日毎食一粒の梅干しが、健康への一助になりますことを心より念願しております。
紀州梅効能研究会会長
殿畑 雅敏
紀州梅効能研究会について
「梅はその日の難逃れ」「番茶梅干し医者いらず」など、梅の効能は昔から語り継がれてきました。ご飯が腐りにくい、お腹が痛くならない、二日酔いに良い、肩こりが治る、風邪が良くなる・・・これらの言い伝えは本当でしょうか?
梅が優れた健康食品として認められるためには、その効能を医学的に解き明かす必要がありました。
そこで、平成13年から和歌山県立医科大学の宇都宮洋才(ひろとし)医学博士を中心とする研究グループと、和歌山県みなべ町の「うめ21研究センター」のメンバーが梅の効能研究グループを結成。その後、近畿大学、和歌山高等専門学校なども加わり、8機関との共同研究の結果、梅の成分「シリンガレシノール」による胃がんの発生原因ヘリコバクターピロリ菌の抑制作用や、血糖値の上昇、肥満等に関連づけられる酵素「α-グルコシダーゼ」の働きを効果的に阻害する成分など、数々の梅の効能が医学的に解明されました。
宇都宮博士の研究拠点となっている機能性医薬食品探索講座は、梅加工会社の寄付により大阪河﨑リハビリテーション大学内に設置運営されている寄附講座です。紀州梅効能研究会は、更なる梅干しの可能性を求めて日夜研究に取り組む研究者と梅加工会社社で構成されています。